「スワイプ」と「フリック」というVoiceOverジェスチャー用語

VoiceOverをオンにしてiPhoneを利用する画面操作に「スワイプ」という用語があり、Apple社の最新のiPhoneユーザーガイドには、次の説明があります。

  • 次/前の項目を選択する:1 本指で右または左にスワイプします。
  • 先頭から画面全体を読み上げる:2 本指で上にスワイプします。

しかしこの画面操作のことは、iPhone愛用者間で「スワイプ」とも「フリック」とも呼ばれています。

インターネット英語辞書によれば、swipeという英単語は、強打する、大振りで打つの訳語が、またflickという英単語には、ピシッとはじく、弾き飛ばすの訳語が示されています。

VoiceOverジェスチャーの画面操作の実感としては、上下方向であれば「スワイプ」の用語でもいいのですが、指さばきのスピード感が必要な左右方向の画面操作には「フリック」の用語が似つかわしいように思えます。

「スワイプ」という用語ですが、過去のユーザーガイドに遡って調べてみると、2011年11月配信のiOS 5.1以前の iPhone ユーザガイドでは、次のように「フリック」という用語が用いられています。

  • 右または左にフリック:次または前の項目を選択します。
  • 2 本指で上にフリック:画面の一番上からすべての項目を読み上げます。

iPhone愛用者間の二つの用語の混在は、iPhoneユーザーガイドの用語の切り替えが影響したのが原因かと思えます。

変更の理由は分かりませんが、2012年9月配信のiOS 6用 iPhone ユーザガイド以降では、すべて「スワイプ」という用語に統一されています。

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