Voice Overを使って初めてのiPhone 03 ジェスチャーの基本用語

iPhoneを操作するのは、ディスプレー(Touchパネル)の上を、指先の腹で(指紋のあるところの先のほう)で軽く触って操作します。
指先を曲げて爪がTouchパネルに、「カチカチ」と当たるようにしてはいけません。

この指先でTouchパネルを触る操作の動作を「ジェスチャー」と言います。
この「ジェスチャー」は、Voice Overがオンの時とオフの時では、全く違う動作になります。
Voice Overがオンの時のジェスチャーの方が、圧倒的に数が多いです。
視覚障害者は、このVoice Overがオンの時のジェスチャーを使って、iPhoneを操作します。

このジェスチャーが難しくて、iPhoneを使うことを躊躇している方が大変多いと思います。
視覚障害者が、このジェスチャーが難しいと言う理由の大きな原因に、Touchパネルと操作する指の「距離感」がつかめないと言うことがあります。
次のようにiPhoneを持ちますと、「Touchパネル」との距離感がつかみ易くなります。

iPhoneの持ち方
iPhoneは、机の上などの上に置いた状態で操作すると、視覚障害者は、「Touchパネル」との距離感がつかめず、ジェスチャーの誤操作を行なうことになります。
「iPhone SE2」は軽いので、手に持って操作します。
持ち方は、左の手のひらに「iPhone SE2」を載せて、握るように持ちます。
左手の親指は、「iPhone SE2」の左側面にあります。
人差し指と中指、薬指、小指の先が、「iPhone SE2」の右側面に出ています。
この状態で、ジェスチャーを操作する右手の小指や薬指を、右側面に出ている左手の小指や薬指を触って置きます。
ジェスチャーをする指は、どの指で行なってもよいのですが、普通は右手の人差し指の先で行なうと思います。
この持ち方をしていますと、右手の人差し指と「Touchパネル」との距離感が容易につかめます。
晴眼者がよく行なう片手操作などは、視覚障害者は行なわない方が良いと思います。

ジェスチャーの基本用語
これだけは覚えてください。

  1. タッチパネル:ディスプレーの周辺の数ミリの枠を除いた全てを言います。
    iPhoneのタッチパネルで無い周辺の枠は狭いので、ディスプレー全体をタッチパネルと考えても良さそうです。
  2. タッチ:タッチパネルに、軽く指先の腹で触ることを言います。
  3. スライド(ドラッグ):タッチパネル上にタッチした指先をそのまま離さないで、タッチパネル上を滑らすことを言います。
    スライド(ドラッグ)は、ゆっくりと行なった方が良いと思います。
    移動した指先の「アイコン」などを読み上げて選択状態にします。
  4. タップ:指先の腹でタッチパネルを、「トン」と軽く叩くことを言います。
    1本の指、2本の指、3本の指、4本の指で行なう場合があります。
    説明:[1本指のダブルタップ]は、パソコンの[Enter]キーと同じような役目を持っていますので、沢山使います。
    しかし、このダブルタップが初心者には、意外と難しいのです。
    ダブルタップの定義は、「Touchパネルの同じ所を素早く2回タップします」となっています。
    ダブルタップのコツを書いておきます。
    1回目のタップと2回目のタップをする時には、指先をTouchパネルから5mm以上離してはいけません。
    良く説明に、Touchパネルを「トン トン」と叩くと書いてありますので、腕を振り上げて「トン トン」する方がいますが、これでは、1回目のタップと2回目のタップの位置がずれてしまって、ダブルタップにはなりません。
    指先だけで、「トト」と行ないます。
    上のようにiPhoneを持っていれば、人差し指の先で簡単に「トト」が出来ます。
    なお、ダプルタップは、Touchパネルのどの位置で行なってもかまいません。
    選択したアイコンの上で行なう必要はありません。
  5. フリック(スワイプ):指先の腹で、タッチパネルの上を軽く撫でるようにします。
    説明:フリックのジェスチャーを行なうときに、最初にタッチをしてはいけません。
    Appleのマニュアルでは、スワイプに用語が統一されていますので、以下の記述には「フリック」の代わりに「スワイプ」と書きます。
    1本の指、2本の指、3本の指、4本の指で行なう場合があります。
    ・右にスワイプすることを「右スワイプ」と言います。
    次の項目やボタンを選択して行き増す。
    ・左にスワイプすることを、「左スワイプ」と言います。
    前の項目やボタンを選択して行きます。
    ・上下スワイプ:上方向や下方向にスワイプします。
    一文字読みやピッカー項目などで使用します。
  6. スプリットタップ:指先の腹で項目を押さえたままで、他の指で、タッチパネル上を一回タップします。
    文字入力などで良く使用します。

iOSの最新バージョンは、2021年1月現在、14.3です。

その他のジェスチャーは必要が出てきたときに書いて行きます。
付録として全てのジェスチャーの一覧を載せるつもりもあります。

kawazu/edited by tkoj

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